やり直しが利くことの不自由さ


あらゆるものがアナログからデジタルに変わって、簡単にやり直しや修正ができるのはとても便利な一方で、際限のない完成度を求めてしまう不自由さが生まれてるよなぁと。

わかりやすく絵を描くことに絞って言えばアナログならペン入れから色塗りまで全てが1発勝負だったのがデジタルならいくらでも描き直し塗り直しができちゃう。レイヤーを使えば表情差分なんてものも簡単に描けてとても便利。
画材も消費しないから数もどんどんこなせる。素晴らしい。

ただまあその一方で「完成」っていうゴールがアナログより捉えにくいというか。いくらでも修正してしまえるが故に気持ちが緩むというか。(私は、という話)
そりゃ気持ちの持ち方次第とも言えるかもしれないけど、そんな毎回マインドセットするのも疲れるし効率悪くないか?

最近カラーペンで紙にザカザカ落書きを描いててシャーペンで描くのが怖くなってることに気付いて、物理的に消せない縛りを最初からつけておくことで無意識に緊張感を維持してるのかもなぁ〜という、自己観察でした。

完璧主義をやめる方が生きやすいと散々言われる世の中で完璧を求めやすい(求めざるを得ない)環境を作り出してる人類、まさに人類。