死んでもこれだけは言っておく

「9割捨てて10倍伝わる要約力」を読了。
その中で何度も出てきた表現が「死んでもこれだけは言っておく」
要約のポイントは、具体化と抽象化を行き来すること。そのために情報を集め、整理し、優先順位をつけて相手に伝えることが重要となる。
話がわかりにくいと言われる人におすすめの一冊。

と、1ツイートに収めることを想定して自分なりに要約してみた。(オーディオブックの聴き放題無料お試しを利用中)
主にビジネスシーンでの会話を想定されているが、日常会話における要約の重要さも記されている。

このブログでは話し言葉寄りの文体で普段のお喋りに近い状態で出力しているのだが、相手にストレスを与える話し方の特徴がそのまま出ているのがよく理解できた。
吐き出すこと優先で、読みやすさ伝わりやすさの優先度は意図的に下げているのだけど。

印象に残っているのは「相手にして欲しい反応は自分で決める」という内容。相手がどう思うか?と受け身でいないで、良く思って欲しいならそう思ってもらうための伝え方を考える。つまりゴールをイメージして、そこに向かう方法を考え実践する。
これは会話に限らず創作にも生かせるんじゃないかと思った。
国語のテストにある200字以内で要約しなさいといった問題のようにはじめに〇〇字の小説を書くと決めて、書きたい内容を抽象化↔具体化して決めた文字数に収めていくといったふうに。

ひとつ気になった点が「相手が直接言葉にしていなくても伝えたいことを察して然るべき」と言われているように感じる部分が多かったこと。
大阪で1ヶ月の出向業務に励んできた部下に対して上司が「大阪どうだった?」と聞いたときに、このひとことで出向先の抱えていた課題と解決策、その結果を答えられてこそ、と言う。
さすがに少し横暴過ぎないかと思う。
「大阪どうだった?」だけで答えを導き出せるようになる訓練を積んでいなければ?それだけのやり取りを繰り返して学習していなければ不可能では?
「部下の方が気をきかせるべし、上司の尋ね方には何も問題がない」と捉えられなくもないのでは?

こう書き出すと今回問題にしているのは主に部下側の人間としての要約力なのでいちいち上司側の心構えは書かなかったのかもしれないなとも考えられるか。

なんにせよコミュニケーションは相手の能力に依存しているとすれ違うどころか道が交わるのさえ一苦労するので主体性をもつことが重要なのだと思う。
以上読書感想文でした。